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ショパンはピアノの奏法に革命を起こした人です。

それまでのピアニスト(たとえばツェルニー)とは異なる奏法でピアノを弾いていました。

たとえば、手のポジションです。

ショパンは鍵盤に対して逆ハの字に構え、平泳ぎのように手を旋回させてピアノを弾いていました。(右手は時計回り、左手は反時計回り)

それはパデレフスキ版の楽譜の運指(指使い)によくあらわれています。

それ以外の版、たとえば全音、春秋社、コルトー版とも全く異なる、一見異質と思われるような運指。

これは、逆ハの字にして平泳ぎのように手を旋回させて弾く、と考えると、たいへん納得がいくものです。

そして実際、逆ハの字のポジションと回転方向を意識して弾いてみると、ショパンに限らず他の作曲家の作品を弾くにも、最初は違和感があっても、実は合理的だということがわかってきます。

ぺダリングにもショパンの当時の先進性が現れています。

ペダルは音を伸ばすだけではなく、倍音が弦と共鳴することによる音の広がり、また、手首を旋回させることによって得られる音色の多彩な変化など、様々な効果が得られるのです。

その効果は、倍音の量が多くなければ発揮できません。

それはロシアピアニズムの理論に基づいた奏法だからこそ得られる音色です。

ちなみに、ロシアピアニズムの中でも、ネイガウス流派の源流がショパンの奏法なのだそうです。

我がピアノ教室では、ある程度弾けるようになったら、ショパンをメインに取り組むことが多いのですが、それにはこういった理由もあるのです。

ショパン的なピアノ奏法を身につけるには、ショパンを取り組むのがよりベターだし、何よりショパンは生徒に人気があります。

お気に入りの曲で練習した方が楽しいし、モチベーションも上がるというものです。

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